省エネ住宅の固定資産税減額措置を解説

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省エネ住宅を新築・購入、または既存住宅を省エネ改修した場合、固定資産税の減額措置を受けられる制度があります。2024年〜2025年にかけて適用される最新の税制優遇では、住宅ローン控除における省エネ基準の必須化や、省エネ改修に伴う固定資産税の特例措置など、複数の制度が並行して運用されています。本記事では、固定資産税の減額措置を中心に、住宅ローン控除との関連も含めて、要件・計算例・必要書類・申請手順を網羅的に解説します。

この記事のポイント

  • 4,400万円×0.7%=30.8万円となります。
  • 350万円〜400万円程度に達します。
  • 5万円の軽減、5年間合計で37.5万円の軽減となります。

省エネ住宅にかかわる固定資産税減額措置の全体像

省エネ住宅に関連する固定資産税の減額措置は、大きく分けて「新築住宅に対する減額措置」と「既存住宅の省エネ改修に対する減額措置」の2種類があります。新築住宅については、一般住宅・認定長期優良住宅・認定低炭素住宅などの区分に応じて減額期間が異なり、既存住宅については省エネ改修工事を行った翌年度の固定資産税が減額される仕組みです。

新築住宅の固定資産税減額は、床面積120㎡相当分までの固定資産税額が2分の1に減額されるもので、一般住宅では3年間(マンション等の耐火・準耐火建築物は5年間)、認定長期優良住宅では5年間(同7年間)にわたって適用されます(出典:総務省「固定資産税の住宅用地特例・新築住宅特例」、2025年度確認)。この制度は2026年3月31日までに新築された住宅が対象です。

一方、既存住宅の省エネ改修に対する固定資産税減額は、一定の省エネ改修工事を行った場合に翌年度分の固定資産税額が3分の1減額される制度です。2026年3月31日までに工事が完了した住宅に適用されます(出典:総務省「省エネ改修に係る固定資産税の減額措置」、2025年度確認)。さらに、長期優良住宅の認定を受けた改修の場合は3分の2の減額となり、より大きな恩恵を受けることができます。

新築省エネ住宅の固定資産税減額要件と期間

新築住宅の固定資産税減額を受けるためには、いくつかの基本要件を満たす必要があります。まず、住宅の床面積が50㎡以上280㎡以下であること(一戸建ての貸家住宅は40㎡以上280㎡以下)が条件です。居住用部分の割合が全体の2分の1以上であることも求められます。

2024年以降の新築住宅では、省エネ基準への適合が住宅ローン控除の必須要件となりました。2025年4月以降に建築確認を受ける新築住宅は、原則として省エネ基準適合が義務化されるため(出典:国土交通省「建築物省エネ法の改正概要」、2025年度確認)、事実上すべての新築住宅が省エネ住宅としての基準を満たすことになります。

認定長期優良住宅として固定資産税の減額期間を延長するためには、所管行政庁から長期優良住宅の認定を取得する必要があります。認定基準には、劣化対策、耐震性、省エネルギー性、維持管理・更新の容易性、居住環境への配慮、住戸面積(75㎡以上)、維持保全計画の策定などが含まれます。認定低炭素住宅についても、都道府県または市区町村の認定を受けることで同様の優遇を受けられます。

住宅の種類 一般住宅の減額期間 耐火・準耐火建築物の減額期間 減額割合
一般の新築住宅 3年間 5年間 1/2減額
認定長期優良住宅 5年間 7年間 1/2減額

既存住宅の省エネ改修による固定資産税減額の詳細

既存住宅の省エネ改修に伴う固定資産税減額措置は、2008年度に創設され、延長を重ねて2026年3月31日までの工事完了分が対象となっています。この制度は、築10年以上経過した住宅に対して省エネ改修工事を実施した場合に、翌年度分の固定資産税額(120㎡相当分まで)が3分の1減額されるものです。

対象となる省エネ改修工事は、窓の断熱改修を必須とし、それに加えて床の断熱改修、天井の断熱改修、壁の断熱改修のいずれかを組み合わせて行う必要があります。改修後の住宅が現行の省エネ基準(断熱等性能等級4以上)に適合することが条件です。また、改修工事費用が一戸あたり60万円を超えること、または断熱改修に係る工事費が50万円を超え、太陽光発電装置・高効率空調機・高効率給湯器・太陽熱利用システムの設置費用と合わせて60万円を超えることが要件となります(出典:総務省「省エネ改修に係る固定資産税の減額措置」、2025年度確認)。

さらに、省エネ改修によって認定長期優良住宅に該当することとなった場合は、減額割合が3分の2に拡大されます。この場合、長期優良住宅の認定通知書の写しを追加で提出する必要があります。なお、この省エネ改修に係る固定資産税減額と、耐震改修に係る固定資産税減額は併用が可能ですが、バリアフリー改修に係る減額措置との併用はできません。

住宅ローン控除との関連と控除額の計算例

固定資産税の減額措置と並んで、省エネ住宅の購入者にとって大きなメリットとなるのが住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)です。2024年・2025年入居の場合、省エネ基準に適合しない住宅は住宅ローン控除の対象外となりました(出典:国税庁「住宅借入金等特別控除」、2025年度確認)。省エネ住宅の区分に応じて借入限度額が異なり、控除率は年末残高の0.7%、控除期間は新築で13年間です。

住宅の区分 2024年入居の借入限度額 2025年入居の借入限度額 年間最大控除額
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 4,500万円 4,500万円 31.5万円
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円 3,500万円 24.5万円
省エネ基準適合住宅 3,000万円 3,000万円 21万円
その他の住宅(省エネ基準非適合) 0円(対象外) 0円(対象外)

具体的な計算例を見てみましょう。認定長期優良住宅を新築し、4,500万円の住宅ローンを借り入れて2025年に入居した場合、1年目の年末残高が4,400万円であれば、住宅ローン控除額は4,400万円×0.7%=30.8万円となります。これが13年間にわたって適用されるため、元金の返済に伴い減少するものの、13年間の累計控除額は概算で350万円〜400万円程度に達します。

同時に、固定資産税の減額措置も適用されます。仮に固定資産税評価額に基づく年間固定資産税額が15万円の場合、認定長期優良住宅の一戸建てでは5年間にわたり2分の1に減額されるため、年間7.5万円の軽減、5年間合計で37.5万円の軽減となります。住宅ローン控除と固定資産税減額を合わせると、非常に大きな経済的メリットが生まれます。

申請に必要な書類一覧

固定資産税の減額措置を受けるためには、住宅の種類や改修の内容に応じた書類を市区町村の税務担当窓口に提出する必要があります。新築住宅と省エネ改修住宅では必要書類が異なるため、それぞれ確認が必要です。

新築住宅の固定資産税減額(一般)は、市区町村が家屋調査時に要件を確認するため、原則として所有者側からの特別な申告は不要です。ただし、認定長期優良住宅で減額期間の延長を受ける場合は、新築した年の翌年の1月31日までに以下の書類を提出する必要があります。認定長期優良住宅に係る固定資産税減額申告書(市区町村所定の様式)、長期優良住宅の認定通知書の写し、建築物エネルギー消費性能適合性判定に係る書類(該当する場合)がこれにあたります。

省エネ改修に係る固定資産税減額の場合は、改修工事完了後3か月以内に申告する必要があり、提出書類は次のとおりです。省エネ改修に係る固定資産税減額申告書(市区町村所定の様式)、省エネ基準に適合する改修工事が行われたことを証する書類(建築士・登録住宅性能評価機関・指定確認検査機関が発行する増改築等工事証明書)、改修工事の費用を確認できる書類(領収書・工事請負契約書の写し等)、改修工事の内容を確認できる書類(工事明細書等)が必要です。認定長期優良住宅に該当する改修の場合は、認定通知書の写しも併せて提出します。

住宅ローン控除の確定申告においては、確定申告書、住宅借入金等特別控除額の計算明細書、住宅ロー

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